どちらが好き?『スティング』or『明日に向かって撃て』
『スティング』と『明日に向かって撃て』という映画をご存知ですか?
古い映画ですがはっきり言ってどちらも傑作です。
『スティング』と『明日に向かって撃て』この二つの映画、どちらもポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが出演しています。
監督はどちらもジョージ・ロイ・ヒル。
あらすじ
スティング(“The Sting” 1973年公開)
詐欺で日銭を稼いでいたフッカー(ロバート・レッドフォード)はある日いつものように通行人から金を騙し取る。
しかしその金は大物ギャングのものだった…。
それが原因で親同然の師匠が殺されます。
復習を誓ったフッカーは師匠の旧友である伝説的詐欺師ゴンドーフ(ポール・ニューマン)の元を訪ねる。
そこから命を懸けた一世一代のギャンブルがはじまる。
いわゆる“コーンゲーム”ものの代表的な映画です。騙し合いです。
きっとあなたも騙されます。
第46回アカデミー作品賞受賞作。
明日に向かって撃て(“Butch Cassidy and the Sundance Kid” )1969年公開
なぜ原題“Buych Cassidy and the Sundance Kid”が“明日に向かって撃て”になるのか?
という疑問は置いといて、あらすじは実在した銀行強盗ブッチ(ポール・ニューマン)とキッド(ロバート・レッドフォード)の逃避行の物語。
二人の間にキッドの女エッタが入りロマンスなどもありますがなんと言ってもラストが見もの。
当初はポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンが出演する予定だったがマックイーンが出られなくなり代わりに当時無名だったロバート・レッドフォードが起用されたらしいです。
スティングとは違い哀愁が漂います。ラストが見どころと言いましたが、ブッチとエッタが自転車で二人乗りするシーンも好きです。
Twitterでどちらが人気かアンケートをとってみた
この二つの映画は上に挙げたような共通点からしばしば比べられます。
そこで私はTwitterでどちらが好きかアンケートを取りました。
結果
スティング 3票
明日に向かって撃て 1票
選べない(どちらも好き) 3票
“たった7票でよく記事にしたな!”というご指摘は甘んじて受け入れます。笑
結果は、、、スティングの勝ち!
(ちなみにポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのどちらが好きか?は聞かないのか、との意見もありましたが私は断然ポール・ニューマン派です。)
いい作品はいい作品を呼ぶ
少し話は逸れます、私は“いい作品はいい作品を呼ぶ”という持論を持っています。
いい小説を読んでると他の小説や映画が出てきて気になってそれも見てみたら面白かったという経験はありませんか?
最近『マイロ・スレイドにうってつけの秘密』という小説を読みました。この小説がそれにあたります。
かなり変わった癖を持つ主人公がその癖と折り合いをつけながら悪戦苦闘していく物語なのですが、作中に主人公が好きな映画として『明日に向かって撃て』が出てきます。
主人公は何回も見ればもしかしたら結末が変わるかもしれないと繰り返し『明日に向かって撃て』を見ます。
もちろん結末は変わらないのですが、この『マイロ・スレイドにうってつけの秘密』は海外版伊坂幸太郎とも言われているので気になる方は読んでみてください。
とても暖かくていい作品ですよ。
“スティング”のサントラ スコット・ジョップリン『ジ・エンターテイナー』
『明日に向かって撃て』の話が多くなりましたが、私は『スティング』派です。
やっぱり見ていて気持ちがいい!
そしてこの映画を引き立てるサントラ、スコット・ジョップリンの『ジ・エンターテイナー』が秀逸。
この映画を見たことがないという人もこの軽快なピアノのメロディは聞いたことがあると思います。
それぐらい有名。
“スティング”のいいシーンは数多くありますが私が好きなのはゴンドーフ(ポール・ニューマン)が列車の中でギャングのボスとポーカーで対決する場面です。
勝つとわかっていてもヒヤヒヤします。
最後に
私が調べた結果『スティング』の方が人気があり、そして私は“スティング派”で“ポール・ニューマン派”です。笑
どちらも古い映画ですがいい映画は色褪せません。
今度レンタルビデオ屋さんに行ったら是非借りて見てください。きっと満足してもらえると思います。
Amazonプライム会員なら無料で聞けるみたいですよ。
青春小説の傑作 瀬尾まいこ『あと少し、もう少し』
私の好きな青春小説 瀬尾まいこ『あと少し、もう少し』
瀬尾まいこの『あと少し、もう少し』という小説をご存じですか?
私はこの作品を何度も読み返しそのたびに新しい発見があり感動をもらってます。
この素晴らしい青春小説の傑作を少しでも多くに人に読んでもらいたいので、簡単に紹介したいと思います。
舞台はとある田舎の中学校、駅伝
『あと少し、もう少し』はとある田舎の中学生の駅伝を題材とした青春小説です。
絶妙な構成
0区(0章)からはじまり6区(6章)までありその区間の走者が語り手となっていて、章と章の繋ぎの部分は襷の受け渡しシーンとなっています。
- 0区・・・序章、語り手は部長の桝井
- 1区・・・設楽 走るのは好きか?答えはノーだ。だけど必死に走ります。
- 2区・・・太田 金髪、喫煙当たり前、市野中の狂犬。
- 3区・・・ジロー 頼まれたら断れない、お調子者。
- 4区・・・渡部 駅伝なんて泥臭い、なんちゃって芸術家。
- 5区・・・俊介 唯一の2年生、桝井先輩ついていきます!
- 6区・・・桝井 みんなに一目置かれている陸上部部長。
前途多難な船出
駅伝は6区間、でもメンバーは陸上部の桝井、設楽そして2年生の俊介の3人しかいません。
しかも去年までいた名将満田先生がいなくなり代わりは運動経験ゼロの頼りない美術の女教師上原。
市野中は今まで県大会出場を逃したことがなく、 その伝統を守るため部長の桝井は一人で何もかも背追い込みメンバー集めに奔走します。
太田、渡部、ジローが加わるが…
一人でどうにかしようとした桝井ですが中々上手くいかず俊介と顧問の上原の手助けもあってなんとかメンバー6人が揃います。
しかしメンバーが揃ってからもメンバー同士の衝突や各自が抱える色々な困難にぶち当たります。(ネタバレになるので本編を読んでね)
そんな困難を乗り越えて市野中は無事県大会に進出できるのか!?
この小説の素晴らしい所は6人それぞれの視点で同じ場面が語られていく中で物語、登場人物に深みが増していくところです。
私が特に好きなのが4区の渡部、ひねくれもので芸術家ぶっている彼ですがそれには深い理由があります。
もう本当にこの小説が好きで過ぎて全部書きたいところですがうまく書ける自信がないしみなさんにも読んでほしいので紹介はここまで。(笑)
ちなみに文庫本には三浦しをんの解説がありこれまた素晴らしいので読むなら文庫本の方をおすすめします。
この記事を読んで興味を持った方はぜひ読んでみてください。そして誰が好きか、誰に一番共感できるか教えていただけたら嬉しいです。
(※この作品に登場した不良の太田が主人公の『君が夏を走らせる』という作品も出てるので気になる方はそちらもチェックしてみてください。)
本屋大賞はつまらない?本屋大賞について思うこと
本屋大賞は好きですか?
私は好きでした。過去形です。今は好きでも嫌いでもありません。
まず本屋大賞とは
本屋大賞(ほんやたいしょう)とは2004年に設立された、NPO法人・本屋大賞実行委員会が運営する文学賞である。
一般に、日本国内の文学賞は、主催が出版社であったり、選考委員が作家や文学者であることが多いが、本屋大賞は、「新刊を扱う書店(オンライン書店含む)の書店員」の投票によってノミネート作品および受賞作が決定される。(Wikipediaより)
創設された当初は書店員の投票によって決めるという今までにない文学賞としてかなり注目していました。
しかし、最近の本屋大賞ノミネート作品を見ると、良くも悪くも『本屋大賞っぽい』という感じがしてなりません。
そのラインナップなら”わざわざ投票しなくてもいいのでは?”、”年末に発表される雑誌などのベストテンでよくない?”と思ってしまいます。
次第に私は“本屋大賞”に魅力を感じなくなっていきました。
はじめは本選びの参考に
とはいうものの読書をはじめたころは本屋大賞ノミネート作品をよく読んでいました。
ある程度売れている本しかノミネートされていないので初心者の本選びには参考になります。
でもある程度本を読むようになると物足りなさを感じ「これは年末にあるランキングと同じでは?」とモヤモヤとした疑問を持つようになりました。
投票権を持つ書店員はせっかく普段本を扱う仕事に従事し、なおかつ読者に近いというメリットを生かしてるようには思えません。
そのラインナップなら書店に並べてあるランキングで十分です。
これからの本屋大賞
ここ数年は『翻訳部門』とか『発掘本』といった中、上級者向けの企画もやっていますが。正直あまり成功しているように思いません。
やはりメインの”本屋大賞”を価値のある賞にしていく必要があると思います。
それには投票権を持つ書店員が、なぜ選考委員が作家や読者ではなく“書店員”なのかの重要性を考えて選書することに尽きると思います。
『この本面白いけどあまり読まれていないな』と思うような本はたくさんあります。
売れてる本を紹介することは短期的には注目されるかもしれませんが、長い目でみるとこの賞の存在価値を下げます。
売れている本はランキングに任せよう!
書店員にしか紹介できないような本があるはずです!
これから本屋大賞が価値ある存在であり続けるためにはそろそろ方向転換が必要なときではないでしょうか。
最後に
これまでいろいろ偉そうなこと言いましたが、それでもやっぱり本屋大賞のことが気になります。
そういう意味ではまだ好きと言っていいかもしれません。
だからこそ現在の本屋大賞に危機感を感じてこの記事を書きました。
これからもっと素晴らしい賞になっていくことを期待しています。
本の帯について思う事 好きな帯、残念な帯
あなたは”本の帯”好きですか?
私は本についてるあの大げさな事ばかり書かれてる帯を見るのが好きです。
しかしその謳い文句にはう~んと首をかしげざるを得ないものが多い。
「本当にこれ全力で考えた?」、「本当にこれで売れると思う?」とツッコミどころ満載です。
そんな私が思う好きな帯(良い帯)、残念な帯(悪い帯)についてまとめました。
あくまで私の個人的な意見なので悪しからず。
”こんなこと思うんだw”ぐらいのスタンスで読んでいただけたら嬉しいです。
良い帯、好きな帯
- 『~シリーズ第〇弾』
シリーズ物は1とか2と書いていない(書かれていても目立たない)のが少なくない。
これがあればシリーズの何番目にあたる作品なのかすぐにわかるのでありがたい。
- 単行本未収録の情報
単行本には収録されてなかった短編や作者のあとがきなどの情報が載っていれば単行本を読んでいても買いたくなる。
- クイズが載ってる
クイズが載ってて答えは本文を読めばわかるというやつ、気になって買いそうになる。
- 『~文学賞受賞作』
文学賞受賞の情報。これはどんな本にも使える訳ではないので帯としては最強の部類に入る。
残念な帯、悪い帯
- 『最後の一行で…』、『どんでん返し』
それ先に言っちゃダメでしょ。それを知ってしまったらそのつもりで読むので驚きは半減、いや激減。
- タレントの推薦文
最近多いのがこれ。なんなんでしょうね、タレントや芸人に推薦されるとひねくれものの私は買う気が失せます。
- 『アメ〇ーークで紹介されました!』
上に書いたようなタレントや芸人の推薦文が増えたのはこの影響が大きいと思う。
なぜか本業ではない芸人とかに紹介されると読む気が失せる。
- 『今年のベスト級』
級はいらない。そこは嘘でもいいからベストと言い切ってほしい。
その人の中で突き抜けた作品ではないと言ってるようなもの。
- 『古すぎる映像化の情報』
あんまり売れてないのかな?と思ってしまう。逆効果では?
- 『何回泣けます』
最近見た中でぶっちぎりに残念なのがこれ。もうため息しかでない。
作家はオッケー出したのか?わたしだったらNG出す。
どんな帯でもあった方がいい
けっこう好き勝手言いましたが、基本的に帯は目立ってなんぼと思ってるのでそういう意味では残念な帯も成功していると言っていいでしょう。
帯つきと帯なしだったらどちらを買いますか?
私はどんな帯でも帯つきを買います。
最近では全面カバー帯というのも珍しくありません。それほど出版社も帯に力を入れているということでしょう。
帯は目立てばいいと言いましたがほとんどの本に帯がつくようになった今、もはやその内容や工夫で勝負するしかないでしょう。
たかが帯とつけとけば売れるという時代ではもうありません。
出版社のみなさんもっと頑張って楽しませてください!
どうでしたか?帯だけでもこれだけ私は楽しんでます。
これからもいろいろな帯に注目していきたいと思います。
今日の購入本『江戸を造った男』『元年春之祭』
え今日の購入本
あらすじ
江戸の都市計画・日本大改造の総指揮者、その名は河村瑞賢!
伊勢の貧農に生まれた河村屋七兵衛(のちの瑞賢)は、苦労の末に材木屋を営むようになり、明暦の大火の折に材木を買い占めて莫大な利益を得る。
その知恵と並はずれた胆力を買われた七兵衛は、食糧不足に悩む巨大都市・江戸の暮らしを潤すため、日本列島の海運航路の開発を幕府より命じられる。
その後も、大坂・淀川治水工事、越後高田藩の銀山開発など、幕府の数々の公共事業に関わるようになり、江戸という時代を縁の下から支えるインフラ構築事業に邁進していく・・・・・・。新井白石をして、「天下に並ぶものがいない富商」と唸らせた男の波瀾万丈の生涯を描く長編時代小説!
伊東潤デビュー10周年記念作品。
ずっと読みたくて文庫化を待ってた作品なので見つけた時にはテンション上がりました!
我慢できずにメルカリで単行本買うところでした。”いいね”速攻で解除しましたよ。(笑)
目当ての本が文庫化されたの時の喜びは本好きにしか味わえないですよね。
江戸って徳川家康が造ったんじゃないの?河村瑞賢って誰?楽しみだー。
2『元年春之祭』陸秋槎(早川書房)
あらすじ
二千年以上前の前漢時代の中国。山中の名家を訪ねてきた少女は、かつてこの地で奇妙な殺人事件が起きたことを聞き、その推理を試みる。そこに新たな事件が! 不可能状況の殺人、二度にわたる「読者への挑戦」。気鋭の中国人作家による本格推理小説の新たな傑作
ハヤカワポケミスは紙の色が黄色くてなんかオシャレ。カッコイイから持ち歩いて読んで他の読書家に差をつけたい。
そういう下心で本を選ぶのもアリだと思います!
華文ミステリは初めて。どんな感じなんだろう。
周りの評判がとてもいいので期待してしまう。
読み終えたら感想書きますね。
私の好きな文学賞『山本周五郎賞』
突然ですが好きな文学賞はありますか?
私は普段生活していてまず聞かれることはないこの質問に即答できます。
「はいあります。“山本周五郎賞”です!」と。
それぐらい山本周五郎賞受賞作はレベルが高いです。
まず山本周五郎賞とは
主に大衆文学・時代小説の分野で昭和期に活躍した山本周五郎にちなみ、すぐれた物語性を有する小説・文芸書に贈られる文学賞である。主催は新潮文芸振興会、後援は新潮社。
長年にわたり新潮社が開催した日本文学大賞の後継イベントとして、純文学を主とする三島由紀夫賞とともに1988年に創設された。(Wikipediaより)
これまで私が読んだ山本周五郎賞受賞作
- 『TUGUMIつぐみ』吉本ばなな
- 『ダック・コール』稲見一良
- 『火車』宮部みゆき
- 『一九三四年_乱歩』久世光彦
- 『閉鎖病棟』帚木蓬生
- 『パレード』吉田修一
- 『邂逅の森』熊谷達也
- 『明日の記憶』荻原浩
- 『君たちに明日はない』垣根涼介
- 『中庭の出来事』恩田陸
- 『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦
- 『ゴールデン・スランバー』伊坂幸太郎
- 『ふがいない僕は空を見た』窪美澄
- 『楽園のカンヴァス』原田マハ
- 『ゲームの王国』小川哲
どうですか、このラインナップ。わくわくしませんか?
私はこれだけの山本周五郎賞受賞作を読んで一つの結論に至りました。
“山本周五郎賞受賞作にハズレなし”
私はネイティブ読書家ではないので、活字であれば何でも読みたいという人間ではありません。むしろはじめの頃は活字を読むのが苦手でした。
そこで面白い本を探すのに苦労してとりあえず文学賞受賞作を読み漁っていました。
しかし、文学賞を受賞しているからといって面白いとは限らない、特に知名度が高い芥川賞などは私には合わなくて全然面白くない。(『コンビニ人間』は面白かったです。)
そんな試行錯誤を繰り返しながら辿り着いたのが山本周五郎賞です。
山本周五郎賞は懐が深い
なんと今年選ばれたのは小川哲の『ゲームの王国』!
何でこれが凄いことなのかというとこの『ゲームの王国』ジャンルがSFなんです。
SF作品がSF文学対象の文学賞以外で受賞されるのは珍しく、ボブ・ディランがノーベル文学賞を獲ったぐらいの衝撃でした。(笑)
面白い作品はSFだろうとなんだろうと選ぶ山本周五郎賞の懐の深さを感じました。
このことでさらに私の山本周五郎賞への思いは大きくなりました。
ちなみに賞の名前にもなっている山本周五郎は私が最も好きな作家の一人です。
山本周五郎賞受賞作とあわせて強くおすすめします!
まだ山本周五郎賞受賞作の半分も読んでいないのでこれから全部読むつもりです。
読書初心者へおすすめの文庫本出版社
読書ビギナーにおすすめする文庫本出版社
前回の記事ではじめは好きな映画やドラマの原作やノベライズから入るといいと言いましたが、それもないという方に初心者向けのおすすめ文庫本出版社を紹介します。
そもそもなぜ文庫本なのか
本というのは一部を除いて単行本を発行後、数年経っても需要が見込まれる本が文庫化されます。
つまりコアなファン以外でも読みたい人がいる本が文庫化されるということです。
そして文庫本には単行本にはない作者のあとがきや解説が含まれていて読者にやさしい。
また価格も安くサイズもコンパクトで個人的にはメリットしかないと思ってます。
固定の作家のファンでありどうしてもその作品が早く読みたいというのでなければ、多くの人が文庫化を待っているのが現状ではないでしょうか。
読書初心者ははじめは文庫本の中から選びましょう。
いい本はいくらでもありますよ!
結論から言うと“新潮文庫”を選べば間違いありません。
新潮文庫は大衆小説、古典、名作、海外、ノンフィクションと幅広いジャンルにおいて数が豊富でそのクオリティも高いです。
なのでまず何を読めばいいかわからないという方は新潮文庫100冊や年末ごろにある紅白本合戦の中から選ぶといいでしょう。
現在新潮社は杉田問題などがあって一部の人が不買運動してるようですが、個人的には新潮社の本を読まないことは本読みとしてマイナスしかないと思ってます。
新潮文庫を読め!で終わるのはつまらないので、ここからは私のおすすめの出版社を発表します。
- 新潮文庫 おすすめ度☆☆☆☆☆
特徴は上にも書いたようにジャンルが幅広く数も豊富でしかもそのクオリティが高いです。私は今でも新潮文庫の作品をよく読みます。
私の知る限り新潮文庫のみ栞の紐(スピンというらしい)がついていて便利です。
- 文春文庫 おすすめ度☆☆☆☆
新潮文庫の次となると文春文庫がおすすめです。
大衆小説、時代小説、ノンフィクションとバランスよくいい作品が多いです。
本の作りがとても丁寧でそこにも好感が持てます。
- 講談社文庫 おすすめ度☆☆☆☆
文春文庫と同じぐらいいい作品が多いですが特筆すべきは東野圭吾の作品が数多くあります。
初心者に東野作品はおすすめなのでそこは評価できます。
また他の出版社の文庫より少し小さい(背が低い)のが特徴です。
- 集英社文庫 おすすめ度☆☆☆
あまり特筆すべきことはありませんがそこそこいい作品がそろってます。
- 角川文庫 おすすめ度☆☆☆
個人的にはあまり好きな作品は無いのですが、角川ホラー文庫という独自のレーベルもあるのでこの評価です。
- 河出文庫 おすすめ度☆☆
特定の作品が河出文庫にしかないというのでなければはじめに読むのはあまりおすすめしません。
余談ですが初めて私が買った河出文庫は俵万智の『サラダ記念日』です。
- 早川文庫 おすすめ度☆☆
ある程度本好きになると早川しか読まないっていう人もいます。
ハヤカワSF、ハヤカワepi、ハヤカワミステリといった素晴らしいレーベルがたくさんありますし、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの作品が読めるのは早川だけですがあえてはじめに入るメリットはあまりないかと思います。
ちなみに私が今一番好きな出版社です。
- 岩波文庫 おすすめ度☆
おすすめしません。はじめに手にする文庫としては悪手といっていいでしょう。
古典や名作が多くその厚くて高い壁にはね返されて本嫌いになる可能性があります。(笑)
どんな本でも読めるという自信をつけてから挑みましょう。
※おすすめ度はあくまで読書ビギナー向けの評価です。
最後に
読書ビギナー向けの本や作家のランキングはよく見かけますが出版社は見たことないのでこの記事を書いてみました。
新しい切り口で本を紹介できたのではないでしょうか。
もちろんここには挙げていない出版社もたくさんあります。そこはご自分で開拓して自分だけのお気に入りの出版社を見つけてください。
あくまで私の独断と偏見で書いたものなのでもちろん異論は認めます。笑
まだ読書をはじめたばかりの方の参考に少しでもなれば嬉しいです。