本屋大賞はつまらない?本屋大賞について思うこと
本屋大賞は好きですか?
私は好きでした。過去形です。今は好きでも嫌いでもありません。
まず本屋大賞とは
本屋大賞(ほんやたいしょう)とは2004年に設立された、NPO法人・本屋大賞実行委員会が運営する文学賞である。
一般に、日本国内の文学賞は、主催が出版社であったり、選考委員が作家や文学者であることが多いが、本屋大賞は、「新刊を扱う書店(オンライン書店含む)の書店員」の投票によってノミネート作品および受賞作が決定される。(Wikipediaより)
創設された当初は書店員の投票によって決めるという今までにない文学賞としてかなり注目していました。
しかし、最近の本屋大賞ノミネート作品を見ると、良くも悪くも『本屋大賞っぽい』という感じがしてなりません。
そのラインナップなら”わざわざ投票しなくてもいいのでは?”、”年末に発表される雑誌などのベストテンでよくない?”と思ってしまいます。
次第に私は“本屋大賞”に魅力を感じなくなっていきました。
はじめは本選びの参考に
とはいうものの読書をはじめたころは本屋大賞ノミネート作品をよく読んでいました。
ある程度売れている本しかノミネートされていないので初心者の本選びには参考になります。
でもある程度本を読むようになると物足りなさを感じ「これは年末にあるランキングと同じでは?」とモヤモヤとした疑問を持つようになりました。
投票権を持つ書店員はせっかく普段本を扱う仕事に従事し、なおかつ読者に近いというメリットを生かしてるようには思えません。
そのラインナップなら書店に並べてあるランキングで十分です。
これからの本屋大賞
ここ数年は『翻訳部門』とか『発掘本』といった中、上級者向けの企画もやっていますが。正直あまり成功しているように思いません。
やはりメインの”本屋大賞”を価値のある賞にしていく必要があると思います。
それには投票権を持つ書店員が、なぜ選考委員が作家や読者ではなく“書店員”なのかの重要性を考えて選書することに尽きると思います。
『この本面白いけどあまり読まれていないな』と思うような本はたくさんあります。
売れてる本を紹介することは短期的には注目されるかもしれませんが、長い目でみるとこの賞の存在価値を下げます。
売れている本はランキングに任せよう!
書店員にしか紹介できないような本があるはずです!
これから本屋大賞が価値ある存在であり続けるためにはそろそろ方向転換が必要なときではないでしょうか。
最後に
これまでいろいろ偉そうなこと言いましたが、それでもやっぱり本屋大賞のことが気になります。
そういう意味ではまだ好きと言っていいかもしれません。
だからこそ現在の本屋大賞に危機感を感じてこの記事を書きました。
これからもっと素晴らしい賞になっていくことを期待しています。