勇気、希望、夢、友情、知恵、もちろん愛も!“全部盛り”『二分間の冒険』岡田淳
ここにはすべてが詰まっている。
こんにちは、現在就活6連敗中のちゅんさんです。
今日、凄い本を読みました。
読書メーターで読友さんにおすすめしていただいた『二分間の冒険』岡田淳(偕成社文庫)です。
およそ児童文学に必要な勇気、希望、夢など思いつく限りすべてが詰まっている素晴らしい小説でした。
ざっくりとあらすじ
不思議な黒猫(ダレカ)に関わってしまった主人公の悟はひょんなことから異世界に連れていかれてしまいます。
その世界からは『この世界で一番たしかなもの』に姿を変えた黒猫(ダレカ)を見つけなくてはもとの世界に戻れません。
さらに異世界にいたクラスメイトたちは悟のことを誰だか知らない様子。
そして話の成り行きから悟はかおりと共に竜のいけにえに決まってしまいます。
いけにえになるために竜の館に向かう途中で二人は、ただ竜のいけにえになるのではなく、知恵(なぞとき)と力(剣)で竜と対決するということを知ります。
はたして悟は竜に勝つことができるのか、『この世界で一番たしかのもの』を見つけられるのか!?
といった感じの王道ファンタジー冒険小説です。
途中こういった挿絵があるのは児童書ならでは(タッチがリアルで恐い)
出てくるのは昭和っ子
冒険の話なのに、なぜかどこか懐かしくホッとする感じがありました。
ひとつはやはり児童文学だからでしょう。
そしてもうひとつは出てくる子供たちの名前が“さとる”、“こういち”、“かおり”、“ちさこ”とみんな昭和!
ここには“はると”や“みゆ”など一人も出てきません。
松坂世代の私はもう親近感が湧いて仕方がない。
それもそのはずこの本の初版発行は1985年(昭和60年)。
私が小さい頃からすでに存在していたのです。
読み終えた直後…
読んで直後の感想は「こ、これは児童文学の傑作では…?」でした。
なんで「?」がつくのかというと、私は大人になってから本を読むようになったので、児童文学というジャンルの本をほとんど知りません。
なので比べることは出来ませんが、今読んでもかなりワクワク、ドキドキしました。
そしてありきたりなストーリーかと思いきや予想のななめ上をいく展開もありかなり楽しめました。
この本と子どもの頃に出会っていたら本好きになったのに…。と思いましたが、今読めただけでも十分ラッキーです。
児童書を書店で買うのが恥ずかしかったのでメルカリで買ったことをちょっと後悔しました。
児童文学を侮るなかれ!
はじめは“おすすめって言っても児童文学でしょ?”と甘くみてました。
今はすみませんでしたと謝りたい!
私は本を読まない子供だったのでにこういう児童文学の傑作をほとんど読み逃しているはず。
これからは児童書コーナーも巡回しなくては。
ますます積読の山が増えそうです。
もし児童文学未開拓な方はぜひ読んでみてください。
児童文学好きな方はもっといい作品があれば教えてください!